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第416話 1stインプレッション

え~それでは以下、日にちごとに書き貯めた「病人のタワゴト」をご覧ください。


一日目


朝になっても立てなかった。
痛みも引かず救急車を呼ぶことに。
急を要する症状ではなかったので、
救急車にはサイレンをならさないで来てもらった。
ただ、マンションエントランスに救急車がいるのは目立ち、そこに担架で運ばれる自分が情けなかった。
マンションの敷地を出ると救急車はサイレンを鳴らしはじめ、スピードを上げた。
激しいアクセルワークとブレーキングで車酔い。
もう少し乗っている人の事を考えて欲しい。
10分程走り続け、とある救急病院へ。
ウチから徒歩5分くらいのところに大きな市民病院があるが、受け入れ拒否された。
ベッドが空いてない、との事だが恐らくウソだろう。
以前、紹介状のない状態で内科にカゼの治療へ行ったが熱が39℃あっても5時間待たされた。
何が「市民」病院か。


救急病院に着くとレントゲン室へ。
骨に異常がないかの検査らしい。
私は患部の関係で痛くて仰向けになれなかった。
担当の医師はそんな私をムリヤリ寝台の上に乗せ固定。
レントゲン写真を撮った。
まぁ仕方ない事とは言え、かなり腹が立ったのは事実。


レントゲン撮影後、救急の外科医らしき医師が来て
「骨に異常はなく、打撲のみ」
「MRIで精密検査するけど多分大丈夫」
「家帰っても動けないだろうから入院していきなさい。一週間ほど」
と、のたまった。
ヒゲを生やし金の指輪の目立つ、ガッシリとした体型の医師。
レントゲン写真も患者に見せずに言うのはかなり不安だぞ。
それに一週間って・・・。

ま、立てないのは事実。仕方なしに現実を受け入れる事に。
病室は4人部屋。通路側が空いていてそこに入室する事に。
同部屋の面子は次の通り。
窓際、かなり若い男、メガネの男。
通路側、爺さん、そして私。
ベッドに寝かされてすることもないので少し眠る。
すると少ししたら窓際の若い男が外出するかのような格好で松葉杖をついていた。
どうやらこの病院をでて、どこか別の病院へ転院するらしい。
何かあったのだろうか?
尚、この疑問は三日目に再び考える事になる。


病院のメシは味気無い。
昼のメニュー、ごはん、玉子スープ、おひたし、漬物。
腹は減ってなかったので少し残してしまった。
まぁ、ごはんがうまくなかった、というのも一因ではあるが。


メシの後はいよいよすることがない。
始めは眠って時間を過ごしていたが、それも次第に眠気がなくなり不可に。
しかも今の私は体を右に向いた状態以外では激痛が走る。
寝惚けて体勢を動かすたびに痛みで起きてしまう。
時計も周りになく、時間がわからない。
こっそり携帯の電源を入れてみるとまだ10分も経っていない。
私の中では既に30分は経っていたと思っていたのに。


羊を数えながら眠ろうとしたが、15000匹近く数えても眠れず夕食の時間に。
メニューはごはん、味噌汁、ほうれん草バター和え、魚。
向かいのおじいさんと看護婦さんの会話を聞いていると、どうもメニューが違うようだ。
何かコースがあるのだろうか?


ごはん後、今度は困ったことにトイレに行きたくなった。
それも大きい方。
体は痛くて動かない。
ナースコールを押し、ヘルプを頼む。
看護婦さんが肩を貸してくれてトイレまで何とかたどりつく事ができたが
便座に座っても激痛が。
もう早く終わらせる事だけ考えて脂汗流しながら終了。
私はこの事を一生忘れないだろう。


帰りも看護婦さんに肩を貸してもらい、ベッドに帰ったが
看護婦さんの肩を抱けて嬉しい、とか密着できてドキドキした、とか邪な考えを抱く余裕すらなかった。
献身的に世話をしてくれる看護婦さんに恋愛感情を抱く人のキモチ、少しわかったような気がする。


で、やっと1日が終わり、消灯時間。
昼に思う存分寝てしまったから全く眠くない。
しかし電気は消される。
恐らくではあるが、寝たのは12時頃だろう。
by mkom00 | 2006-10-12 12:31 | 第401~500話
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